たも2.0

読んだ本の記録、ランの記録など雑記帳になっています

オートファジーで老化に抗え ジェームズ・クレメント『SWITCH』を読んだ

年始にシンクレアのライフスパンをようやく読んだ。あれだけ貸し出し予約が入っていたが、これくらい時間が経つと図書館でも書架に並ぶようになる。
その後に読んでいるのがシンクレア女史とも親交のある著者が書いたSWITCHだが、この本の方が面白い。

長寿、不老長寿、アンチエイジング関係の本は好きですぐ手に取ってしまう。これまでも食事の本や似たような書籍はいくつか読んできたが、シンクレア女史のライフスパンも含め、書いてあることはどれも似ている。「老化は治療できる病として捉えられ研究が続けられている」というものが、我々読者の「老いは避けられない」とする価値観との断絶であり、著者が架橋しようとする主張である。どの本もだいたい次のことが書かれている。

  • 運動しろ、HIITならなお良い
  • ファスティングしろ
  • カロリー制限してサーチュイン遺伝子を活性化しろ
  • 糖質は摂りすぎるな
  • 良質な脂肪を摂れ、アボカド、ナッツ、青魚だ
  • 食物繊維は不足してる、たくさん摂れ、脳と腸はつながっている、腸内細菌叢に気をつけろ
  • 発酵食品、地中海式食事だ。

 こんなところだろう。ケトジェニックダイエットやバターコーヒーも流行った。ライフスパンでも触れられていたが、最近はカロリー制限とファスティングが流行りのようだ。サーチュイン遺伝子のスイッチん入れるには飢餓状態とHIIT、など。
 自分もアトピーがあるので出来る範囲でこれらを実践していて、BMIは19.5〜20、体脂肪率は8%、皮下脂肪率は6〜8%だ。これで禁煙にも取り組んだら何歳まで生きてしまうんだろう、との疑念が拭えないがアトピーは一進一退で、特別健康だという感じもない。

本書を見ていこう。何度も登場する言葉とキーワードで大事なのは

だろう。

オートファジーとmTOR

  • オートファジーとは、細胞内で損傷・老化して有害な影響をもたらす細胞小器官(細胞内でさまざまな働きをしている器官や構造)や粒子、細胞内細菌(病気を引き起こす微生物)を取り除き、再利用する方法のこと。
  • オートファジーには免疫系を強化し、がんや心臓病、慢性炎症、変形性関節症、うつや認知症など神経変性疾患の発症リスクを大幅に低下させる効果がある。このプロセスは、細胞内のmTOR(エムトア)と呼ばれるタンパク質の働きが抑制されることで誘発される。(反対にmTORが活性化するとオートファジーが抑制される)
  • オートファジーは、神経系では脳と神経細胞の成長を促し、結果的に認知機能や脳の構造を改善し、脳が新たな神経回路を介して自らを再構築する脳梁神経可塑性)を高める。免疫系では有害な病原体の除去を助ける。
  • オートファジーはゲノムの守護者としてDNAや染色体を保護し、がんや神経変性疾患、自己免疫疾患、感染症などを予防する。
  • MTORとはMechanistic Target of Rapamycin(ラパマイシン機構的標的タンパク質)のことである。
  • MTORは細胞内の細胞質に存在する大きなタンパク質複合体である。
  • mTORは神経系や筋肉など身体のあらゆる器官の活動に関与しているため、どんなメカニズムで老化に影響しているか正確に抽出することは難しいがいずれ解明されるだろう。

オートファジースイッチを入れろ

 これだけ見ると、オートファジーには良いことづくめだ。脳の可塑性まで高めるなんて。どうすればこのオートファジースイッチを入れられるんだろう?本書はその問いに一つ一つ答えているが、ひとえにそれは「何を食べるか」「どれくらい食べるか」「どう食べるか」の説明となっている。結局、本書も大部分は食事について書かれている本だ。『加糖中毒』の引用も出てきたり、ジャレット・ダイヤモンドやハラリを引用しつつ、人類の農耕がもたらした定住化(と穀物の大量摂取)にネガティブな評価を与えているあたり、著者の立ち位置というのがわかる。

  • 現代では食生活における利便性は高まったが、それは老化を早める原因にもなっている。
  • 砂糖、単純糖質、穀物飼育された畜肉(悪玉の脂質が豊富)、大量の乳製品(オートファジーとは逆のスイッチに保持するタンパク質が豊富)など消化の良い食べ物が豊富に手に入る一方、食物繊維は不足し、腸内細菌叢に悪影響が生じている。
  • 本書の目的は、この老化の加速を逆転させ、自然な食事や運動を取り戻すことだ。それにより「スイッチ」(mTORとオートファジー)のバランスを保てるようになり、加齢に伴う疾患の予防が可能になる。

スイッチ1 カロリー制限

カロリー制限(CR:calorie restriction)と間欠的断食(IF:intermittent fasting)は80年前から研究によって実験動物の寿命を伸ばすことがわかっている。神経疾患の治療に用いられるケトジェニック・ダイエット(糖質摂取を極端に控える食事療法)にも、同様の抗がん・抗心疾患効果が見られることもわかっている。

著者はCRとIFを支持している。この実験は色んな長寿本で触れられる実験だが、異論がないわけではない。
wired.jp

wired.jp
大切なのは、単にカロリー制限をすることではなくその方法と、それにより身体の中にどのような変化を起こすのか、である。

スイッチ2 食事の仕方

 では、オートファジーを可能にするカロリー制限と間欠的断食の効果を得るための食事の仕方とはどのようなものなのか。本書が推奨する方法は次のとおりだ。

  • 高脂肪、高繊維、低糖質でタンパク質を最小限に抑えた食事をする。
  • 精製糖質と砂糖は避けて、健康的な脂質と食物繊維が豊富な野菜を多く摂る。
  • 夜7時以降食事をせず、朝食を抜く。次の食事は12時。
  • 間欠的断食は血糖値を上昇させるグルカゴンというホルモンを活性化する。インスリンとは逆の働きをするホルモン。グルカゴン値が上がるとオートファジーが始まる。「間欠的断食によるオートファジーの起動」という。
  • オートファジー8ヶ月、オートファジーのオフを4ヶ月。バランスが大切。
  • カロリー制限は栄養失調や必須栄養素の欠乏を伴わずにカロリー摂取を減らすことで、ラパマイシンのような薬剤と同様の長寿効果を生み出す。カロリー制限が効果を生むメカニズムは現在も研究中で解明されてない点もあるが、その効果はインスリンの働きを抑制しオートファジーを活性化させることでもたらされる、という仮説が広く受け入れられている。
  • 2019年にはブラジルとカナダのチームが2年間カロリー制限をしたグループの人は食べ物に制限のないグループと比べて記憶能力(ワーキングメモリ)にプラスの効果が見られたことを明らかにした

 タンパク質の摂取量に気をつけろ、というのは中々他の本では見ない主張だ。よくある糖質制限本や高脂質食ダイエットでは、糖質制限の代わりにお肉や魚は食べていいことになっていることが多い。でも本書では動物性タンパクの接種源である肉や乳製品は可能な限り控えることを推奨する。それに関わるのが、馴染みのないIGF-1(インスリン様成長因子)というものだ。現代人はこれを摂りすぎているとのことで、沖縄など長寿コミュニティーのデータを示しながら総タンパク質摂取量について基準を示し、植物性タンパクや青魚からの摂取を薦めている。

IGF-1とは何か

  • IGF-1 (インスリン様成長因子)は長生き出来るか、外見を若々しく保ち、元気に生きられるかどうかに大きく関わる物質。
  • ラロン症候群患者のIGF-1血中濃度は1mlあたり20ナノグラム以下。思春期以降の正常値は100〜600。
  • 米国の成人の多くは偏った食生活のためIGF値が高い値となっている。動物性タンパクと精製された糖質の摂りすぎ。
  • IGF-1レベルが低いと寿命が長くなる。カロリー制限はIGF-1値を大幅に低下させる。しかし、高すぎても低すぎてもなんらかの病気で死ぬリスクが高まる。
  • IGF-1の長所は筋肉量、筋力の維持。炎症反応を減らして酸化ストレスを抑えること。新たなニューロンの新生。骨密度を高める。自然の抗うつ薬。抗炎症、抗酸化。
  • IGF-1の短所はがんを増殖させること。寿命を短くする。

目指すべきはタンパク質を摂りすぎず、適量に抑えることだ。ここで言っているタンパク質は動物性タンパク質のことであり、植物性タンパク質はIGF-1を増加させるアミノ酸の量がはるかに少ない。だからこそ地中海式の食事と間欠的断食の組み合わせがバランスを保つのに理想の食事法と言える。p85

タンパク質を摂りすぎるとどうなるのか

  • 老化のメカニズムを説明する理論の中でも「タンパク質のターンオーバーの不良」を軸にしたものはとりわけ説得的である。
  • 身体が新しいタンパク質をつくるとき、古いタンパク質の分解処分に失敗すると古くて損傷したタンパク質が細胞内に残り有害な影響を及ぼし始める。バランスの取れたターンオーバーはカロリー制限で促進される。
  • タンパク質の摂取制限は軽視されることが多い。カロリー制限が健康効果を生み出すのはカロリー制限でタンパク質の量が減るからだ。体重を減らさなくてもいい人にとって朗報なのはタンパク質を減らせば健康的に年齢を重ねられることだ。食事を制限していると感じることもないためこの方法はタンパク質循環(プロテイン・サイクル)と呼ばれている。
  • 成人の場合、体重1kgにつき0.75gのタンパク質の摂取が推奨されている。
  • 最近のパレオダイエットやら原始人ダイエットがタンパク質中心の食生活に拍車をかけている。
  • タンパク質のとりすぎは腎臓へのダメージを増やし心臓病、がん発症リスクを高める。

AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)について

  • オートファジーを最適化する安全かつ効果的な方法の一つは人間の細胞で発見されたAMPKを活性化すること-AMPKとは天然の抗加齢酵素。活性化すると細胞内の不用物を除去するよう細胞に信号が送られる。「天然の若返り薬」活性化させるためには
  1. 運動。特にHIIT
  2. 食事。粘り気のある食物繊維が豊富な果物野菜豆。大豆やレンズ豆、ポリフェノールを含む緑茶、ウコンに含まれるクルクミン。
  3. カロリー制限。間欠的断食。

世界の長寿コミュニティから学べ

沖縄の長寿
  • 長年、沖縄の人々のカロリー消費量は日本の本土の人々より2割少なかく、低GIの野菜の摂取量が多い。また肉の摂取量が少なく、乳製品の摂取量も少ない。
  • 魚からのオメガ3脂肪酸の摂取
  • 飽和脂肪酸に対して一価不飽和脂肪酸の比率が高い
  • 低GI炭水化物の摂取量が多い
  • 果物摂取量が少ない
  • 総タンパク質摂取量が少ない(1日39g)
  • 食物繊維摂取量が多い(23g/日)

伝統的な沖縄料理はタンパク質が少なく、mTORを抑制し、IGF-1レベルを大幅に低下させるために十分なタンパク質制限になる。

ケトーシス状態に入ることの効果

  • ケトン体は糖尿病患者でなくてもあらゆる人に代謝を改善する恩恵をもたらす。
  • ケトーシス状態にある時、「身体はすべての代謝機能を再編成している」
  • ケトーシス状態にある時、血糖値やインスリン感受性、炎症レベルが改善し、抗酸化物質の産出が促される。また長寿と関連するサーチュイン遺伝子も活性化させる。
  • アルツハイマー病は3型糖尿病と呼ばれることが増えてきている。理由はインスリンの機能不全が深く関係しておりら2型糖尿病患者がアルツハイマーを発症する確率がそうでない人の2倍以上あるため。
  • ケトーシス状態だからといってオートファジーがオンになるわけではない。オートファジーがオンになるためには低インスリン、低mTOR、高AMPKレベルが必要。実際には、ケトジェニックダイエットがオートファジーを活性化させる食事に一番近い。
  • どんな脂質をとるかが重要だ。チーズ、バター、乳製品、肉から得られる悪い脂質を減らし、オリーブオイル、アボカド、特定のナッツから得られる不飽和脂肪酸を摂ることだ。
  • ケトーシス状態に入るためには、可消化炭水化物(総糖質から食物繊維を引いたもの)の摂取量を50g/日、理想的には20g以下に保つ。糖質の代わりに健康的な脂質とタンパク質から摂る。

我々の祖先と乳製品。乳製品も摂りすぎない方がいい。

  • 人類の祖先と我々は遺伝子は0.5%しか変わらない。
  • ジャレット・ダイアモンドとハラリも農耕へ人類が移行したことについてネガティブに捉えている。ダイアモンドは人類史上最悪の過ちと呼び、ハラリも同様。農耕への移行によって食べ物の量は豊かになったが必ずしも健康的にはならず、必要以上のカロリーを摂取してしまうようになった。
  • 牛乳もあまり良くない。ホエイプロテインを摂るとインスリン値が上がる。カゼインプロテインを摂るとIGF-1ご分泌されmTORが活性化、オートファジー抑制が起こる。カゼインは免疫反応を引き起こして炎症を誘発する。

もし私が最も問題のある食生活パターンは何かと尋ねられたら「乳製品と動物性タンパク質の過剰摂取」を挙げる。p118

DHAEPA

  • 加齢に伴う脳の萎縮を防ぎたいならDHAを多く摂取することだ。DHAは脳の可塑性を促進し認知能力を向上させる。グルコース利用とミトコンドリアの働きも促進され酸化ストレスが低下し代謝にも良い影響がある。DHAは細胞膜、特に脳のニューロンを包む膜の形成に不可欠な成分で不足しているとオメガ6脂肪酸など他の分子を膜に取り込もうとする。代用するとあまりいいことがない。一方、EPAは脳細胞の炎症を抑えるのに重要。うつやADHD、脳関連疾患ではEPAの方が優れている。

オメガ3脂肪酸を摂れ、オメガ6には気をつけろ

  • ナッツには健康的な脂質が含まれるとよく言われるが種類によって違う。毎日摂取したいナッツはマカダミア。胡桃とアーモンドにはオメガ6が非常に多い。
  • オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の割合は1:1〜1:2にする。ナッツにはオメガ6脂肪酸が特にアーモンド、くるみには多い。ナッツではマカダミアなら良い。

毎日摂取したいナッツとして私のテストを唯一パスしたのはマカダミアナッツだ。オメガ3とオメガ6の比率がベストで脂肪のほとんどが一価不飽和脂肪酸だからだ。アーモンド、ピーナッツ、ブラジルナッツにはほとんどオメガ3が含まれておらず大部分がオメガ6だ。p196

  • オメガ6は皮膚病や関節炎、がん細胞との戦いに役立つが現代人の多くは豆、ナッツ、種子からこの炎症誘発性脂肪酸を過剰に摂取し過ぎている。
  • オメガ3は代謝を早め体内の炎症を抑えるのに役立つが、オメガ6は代謝を遅らせ炎症を悪化させる。このことは現代の食事で人々が肥満になり炎症を要因とする慢性疾患が増えていることを解き明かす一つの鍵になる。
  • 食用肉の家畜に与える餌は、かつての野菜の植物や草からオメガ6が豊富に含まれるトウモロコシなどの穀物に置き換わっており、高密度家畜飼養施設で育てられる肉に含まれるオメガ3は放牧牛に比べて激減した。Tボーンステーキに含まれる飽和脂肪酸の量はトウモロコシ飼育の牛が100gあたり9gに対し、放牧の牧草飼育の牛は1.3g。オメガ6とオメガ3の比率は放牧牛の方が遥かに優れている。
  • 本書に掲載されていたオメガ6と3の表を一部抜き出したので掲載する。

食品別、オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸飽和脂肪酸量と比率。

nutritiondata.self.com

本書の10のまとめ

  1. 我々は栄養摂取と飢餓を繰り返し、その度にmTORスイッチのオンオフで成長とリサイクル(異化)を切り替えている
  2. 人類史の中で穀物や乳製品が消費し始められたのは400分の1の期間に過ぎない。
  3. 我々の祖先は低GIの草や植物の根、茎を食べていた。
  4. 糖尿病、がん、心疾患、アルツハイマー等の文明病は人間が狩猟採集から穀物を主食とするようになってから増加した。特に顕著なのは、精製された砂糖と小麦粉が大量生産されてからだ。
  5. 沖縄、ロマリンダ、アトス山の修道士は欧米型の食事を避け、丸ごとの野菜を多く、肉や乳製品を少なく摂取している。精製された穀物や砂糖、飼育肉が含まれる食事をしている人よりも長寿で糖尿病、がん、心疾患、アルツハイマー罹患率が大幅に低い。
  6. 動物性タンパクや乳製品を減らすとIGF-1値が低下し、mTORの作用が抑制されてオートファジーが活性化するため、体内の不要なタンパク質や細胞小器官が分解・除去されやすくなる。
  7. 高GIの糖質(砂糖、小麦粉、消化しやすいデンプン、多くの果物)を減らすことは血糖値の低下やAGE糖化最終産物からの身体の保護、mTORの抑制につながる。
  8. 1日20g未満に糖質の摂取量を減らすとケトーシス状態に入り、mTORが抑制されるだけでなく脳機能も改善される。また楽に断食ができ脂肪の燃焼が促されて健康状態が向上、早く痩せられる。
  9. オメガ6脂肪酸が豊富な食べ物を避け、オメガ3脂肪酸を含む食品の摂取量を増やすことで炎症誘発を避けることができる。
  10. 1年のうち8か月を異化状態=オートファジー状態、4か月を同化状態になるよう実践する。

スイッチをオンにする食品

  • 精製された糖質を避ける
  • 無脂肪、低脂肪を謳うものも避ける
  • 人工甘味料や砂糖の代替品も避ける。
  • エナジーバー、ケチャップ、パスタも避ける
量を気にせず食べて良いもの
  • マッシュルーム、カリフラワー、ルッコラ、えんどう豆、レンズ豆、ひよこ豆、ヤムイモ、キャベツ、レタス、ケール、チャード、たまねぎ、チンゲンサイアーティチョーク、セロリ、アスパラ、にんにく、ニラ、ねぎ、しょうが、ういきょう
低頻度、少量にした方がいいもの(シュウ酸が多く含まれるため)

ほうれん草、ブロッコリー、じゃがいも、さつまいも、ナス

  • 1週間の肉の摂取量は227g以下
  • 牛乳も飲まない
  • 穀物摂取量を大幅に減らし、精製された小麦粉は完全にやめる
  • ルパン豆は例外。ルパン豆パウダーは小麦粉の代用品になる。穀物を完全に取り除くことができたらなお望ましい。
  • ナッツの中ではマカダミアナッツ。アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツも適量。
  • 一価不飽和脂肪酸を多く含む食品を摂る。アボカド、マカダミアナッツ
  • 甘味料としてはステビア、モンクフルーツ
  • コーヒー紅茶はOKな食品リストに記載あり
  • 朝食はできる限り抜き、断食時間を長くする。12時間からはじめて18時間へ。これを週に3回実践する。
  • タンパク質摂取量を減らすタンパク質循環によってオートファジーを活性化する。週に3日は隔日で実践。12〜18時間断食し、タンパク質摂取量をその日は25g以下にする。エビ8匹、サケ125g、鶏胸肉85g。残りの日は通常通り、体重1kgにつき0.82g。
  • 1日、2日と伸ばしながら3〜5日まで断食を実践。
  • 季節の食材を使う。夏から秋にかけて体重を増やし、冬は頻繁に断食を行う。
  • 運動もオートファジーを活性化する。マウスを30分走らせたらオートファジーが40〜50%増加していた。人間の運動とオートファジーの関係については研究中。

感想

 朝食を抜いて断食時間を増やそう、はまぁ他の本にもある。乳製品はあまり良くない、タンパク質の量にも気をつけろ、というのはあまり他の本で見ないので気になった。あとは肉にしても飼料が大事だ、というのはピンとくるものがあった。確かにブラジル産の安い鶏肉を食べている時期より国産のいい飼料でのびのび育った鶏の方がアトピーの状態は安定しているからだ。あとはオメガ3とオメガ6の記述が豊富で、ナッツにオメガ6がめちゃくちゃ多いことを初めて知った。もともとアーモンドやピーナッツはヒスタミンを多く含むからアトピーには良くないことを知っていたが、あまりに推奨する記事や本が多い。本書ではマカダミアなら良い、とのことだ。
 だが、この本も完璧ではないんだろう。自分の場合、ヒスタミンを多く含む食材かそうでないか、みたいなところはかなり重要だが、そういった話は出てこない。たとえばこのサイトにはヒスタミンを含む、含まないで分類された表がある。これは本書で推奨される分類とはまた異なる軸のものだ。
atopy-labo.jp

大きく自己免疫疾患という括りになっているのかもしれないが、免疫を強化することと、強化しすぎることの弊害を分けて記述されている本にはまだ出会えていない。全部鵜呑みにすることなく、身体を見ながら取り入れていくのがいいんだろう。
 この後、『AGELESS』も読んでみた(装丁がカッコよかった)が、内容的には被っているほか、一番知りたい「今やるべきこと」の章に関しては真新しい指摘やエビデンスに出会えなかったためSWITCH一冊読んでおけばいいのではないかと思う。