スコットランド

 メンデルスゾーンスコットランドをエキストラで弾いた。演奏会で聞いたことはあったものの、おそらく弾くのは初めてだった。さらったのは1日か2日だったけれど、とてもいい曲だなと思った。調べてみると、シンフォニーの番号としては3番だけれど、1番最後に書かれた曲とのことだった。メンデルスゾーンの曲というと1楽章がとても印象的だけれど、楽章が進むに連れてあまり心に残る曲がない、という感想を時々聞くけれど、この曲はそういうこともない。ある程度年齢がいって書かれているから、おそらく若書きということもなく、書きたいことを書けた曲なんじゃないだろうか。最後まで校訂を重ねていたとのことではあるが。
 メンデルスゾーンの曲、というとまず細かい音符がよく動く、それが微細な気持ちの揺れをよく表しているような、そういうざっくりとした印象がある。そういう作曲家ごとに抱く「こんな感じ」というものがあるということは、とても不思議なことではある。
 最近、シューベルトのD940のピアノ連弾曲をよく聞いていて、ああ、シューベルトはこういう曲だよな、とようやくシューベルト全体に通じるような印象を掴んだように思えたのだった。内向的で内省的、自己を超越して外に向かうのではなく、ひたすら内に閉じている音楽。