怖い夢

午後休を取って百貨店に寄った。筋トレをして身体が少し厚くなったので、アンダーウェアを買おうと思ったのだが、肌着は当然の如く試着不可だったので早々に諦めたのだった。ネットでポール&ジョーの可愛いボクサーパンツは買っていたし、これ以上買う予定のものは無かったけれど、百貨店に来るのなんて何ヶ月ぶりだから、とフロアを眺めていたらいい感じのシャツを見つけた。僕は買う予定の無かったものをその日その場の買い物で買うということをしない。必ずもう一度足を運んで買うようにしている。だから「夕方にもう一度来よう」と思って帰宅した。

ご飯を食べてテレビをつけると東京の感染者が220人だと出ていた。テレビはただひたすらに4月とPCR検査数の分母が違うということを喧伝していたが、それがどのようなロジックで安心材料になるかまでは説明していなかった。確か、要請率は2〜3%で推移するのが望ましい、とされていたはずだが、とぼんやり考えながら一旦横になったら夕方まで寝てしまった。ここ最近経験したことのないような、とても深い眠りだった。夢を見たから実際は浅いのかもしれないけれど、体感としては1日の睡眠に匹敵する、いやそれ以上に深く深く眠ったと思う。

高校生の頃にクラスが一緒だった女の子に出会って駅の端っこの方に一緒に歩いて行った。「こういう人気のないところでするプレイってあるよね」なんて冗談で言っていたところ、複数人が歩いてこっちにやってきた。別に強面ではないのだけれど、明らかに自分の味方ではないことがわかった。どういうことかわからず、とっさの判断で逃げることにした。家までは走って10分ほどだろうか。途中で携帯電話が鳴った。どこかのタイミングでその女の子に教えていたのだ。掛け直さなければと思ったが、自分一人で掛け直すにはリスクが高いと判断して、交番に連絡をして、電話をかけるところに立ち会ってもらえないか、またその電話を録音できないかとお願いした。いいともだめとも言われなかったが、次の瞬間には交番に入っていた。だが交番にもおそらく味方とは思えない人物がいたために、そのまま走って外に出た。

旧友の家を訪ねていた。学年ごとにシェアハウスをして暮らしているようだった。一人一人と久しぶりの邂逅を讃あっているうちに、夜中の1時過ぎになってしまった。明らかに時間の流れがおかしかった。さっき、夕方過ぎに訪ねたばかりだったからだ。もうこんな時間だ、と言って外に出た。階段を降りて、いくつかのルートを辿って家に帰る。何度か通ったことのある、見覚えのあるルートだった。ここをこう曲がって帰る、という方法は頭の中に入っていた。それを辿って家に着いた。

次の瞬間には、地震が起きた。地震かと思いきや、緊急地震速報もならない、だが初期微動っぽい細かな横揺れが続く。明らかに地震ではなかったがTwitter地震速報を確認してしまう。だが地震は起きてなかった。咄嗟に窓を開けると外が動いている。窓を開けると、マンションの自分の一室だけが船の上に乗せられて海の上を走っていた。船尾が右側に見え、目の前は宮の木の交差点だった。

「そんなバカな」と思って目を覚まして、夢であることに安堵したのだった。最近、この帰り道のルートを辿って帰る夢は何度か見ている、ということをぼんやりと思い出した。