最近の音楽に対する考え方

オーケストラよりも室内楽室内楽よりもソロ、という風に自分の中で興味が移ってきたのがここ数年の変化だった。10代から20代にかけてオーケストラに熱中してきたので、この変化は自分にとって意味を持つものになった。

オーケストラは大勢で作り上げる。会社組織のようなものだ。共同作業のため、完璧を目指しても他者が絡むため誰にとっても完璧な状態というのは生まれにくい。誰かが練習していなければ、その分誰かが補えばいいものの、全員が全員を補うというのは、現実的に難しいし、労力もかかる。それが、人が少なくなれば、個々人のやりたいことの意見が通りやすくなる。ソロはその極地にある。

自分の音楽は何か、という問いに答えられるのか、という疑問。なあなあでもオーケストラには所属できてしまうから、そんな問いに答えなくたっても良い。でもソロはそうじゃない。自分で音楽を進めなければならない。当たり前だけど。今は大分時代が変わったけれど、ピアニストが指揮者活動を始めるのにはこういう理由がある。ピアノは一人でオーケストラを奏でることができるからだ。

ただ、他者の視点を失うと、ソロはただのマスターベーションに堕落してしまう。そういう心配がある。しばらくは個人に軸を置きながら組織の中にも所属して音楽を高めていきたい。